■朝食
ホテル最上階(15階)のレストラン 「リコモンテ」。
和食・洋食をメインとしたビュッフェスタイルです。
晴れた日には立山連峰を眺めながら
朝食をいただくことができます。
普通の洋食メニューに加え、
富山名物のます寿司、赤巻きかまぼこ、
五箇山豆腐をいただきました。 |
|
|
|
|
|
|
「ます寿司」と「赤巻きかまぼこ」
|
|
|
|
|
「五箇山豆腐」
縄で縛っても形くずれしない堅豆腐です |
|
食事の後は岐阜県の白川郷に向かいます。
富山市内は雨模様でしたが、
県境を越える頃には雨も止んで、
少し明るくなってきました。
|
|
■白川郷
岐阜県内の庄川流域の呼称。
白川村と旧荘川村(現高山市)に相当し、
前者は「下白川郷」、後者は「上白川郷」と
呼ばれますが、今日では白川村のみを
指すことが多いようです。
白川郷の荻町地区は
大小60棟の合掌造りが残っており、
今でもそこで人々の生活が営まれている
集落として知られています。
昭和51年(1976年)には
美しく独特の景観をなす合掌造り集落が評価され、
重要伝統的建造物群保存地区として選定。
平成7年には富山県の五箇山と共に
ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
建物や景観だけではなく、
地域に根付く住民同士の相互扶助の営みが
高い評価を受けたといわれ、
「世界遺産白川郷合掌造り保存財団」などが
その保存にあたっています。
※合掌造り
木の梁を山形に組み合わせて建てられた
日本独自の住宅建築様式の一つ。
外から見たその形が、
まるで掌を合わせたように見えることから
「合掌」造りと呼ぶようになったといわれます。
本を開いて立てたような三角形の屋根は
積雪が多く雪質が重いという
自然条件に適合した構造となっています。
茅葺屋根の葺き替えは30~40年周期で、
住民の働力提供による共同作業で行われます。 |
|
まさに日本の原風景 |
|
|
雨に煙る三つ子の合掌造り
|
|
|
まずは荻町集落を一望できる展望台へ。
■城山天守閣展望台
荻町集落を見下ろす高台にある
「お食事処 天守閣」の展望台。
集落を一望するのに絶好の場所のひとつです。
(食事をしなくても利用できます(無料))
合掌造りの家屋や田んぼなど、
静かな集落のたたずまいを見渡すことができます。
天気が良ければ白山連峰も見られます。
また、近くには荻町城跡展望台があり、
こことは一味違った風景を楽しむことができます。 |
|
荻町集落の中でも合掌造りが多く残るエリア |
|
|
|
荻町集落全景 |
|
|
続いて村営せせらぎ公園駐車場に移動し、
車を停めて集落内を散策しました。
まずは明善寺を見学。
|
|
■明善寺
荻町集落内の真宗大谷派の寺院。
延享5年(1748年)創建。
本堂・鐘楼門・庫裡ともに合掌造りであり、
他に類を見ないお寺となっています。
・本堂(白川村指定文化財)
文政10年(1827年)建立。
集落内の民家と同じ茅葺合掌造りですが、
寺院の本堂らしく総て欅材を用い、
屋根は合掌入母屋造りとしています。
・鐘楼門(岐阜県指定文化財)
亨和2年(1801年)建立。
屋根は茅葺きですが、
一階に板庇をつけた珍しい建物です。
・庫裡(岐阜県指定文化財)
文化12年(1817年)建立。
五階建てで白川村最大の合掌造り。
古い農機具や民具などが展示されており、
「明善寺郷土館」として公開されています。 |
|
|
本堂(中央)、庫裡(右)
|
|
|
|
|
鐘楼門(岐阜県指定文化財) |
本堂(白川村指定文化財) |
|
|
|
|
庫裡(岐阜県指定文化財) |
庫裡の玄関 |
|
|
|
|
庫裡内部(二階部分) |
農機具や民具などが展示されています |
集落を散策しつつ、和田家住宅に向かいます。
途中で雨が降り出しました。
|
|
■和田家住宅
荻町集落の合掌造り民家として最大規模の建築物。
現在も住居として使われていますが、
内部の見学が可能です。
和田家は、江戸時代には
名主や口留番所の役人を務め、
火薬の原料である焔硝の取引で繁栄しました。
政治的にも経済的にも大きな力を持っていたため、
住宅は式台付きの玄関を備えるなど
格式の高い造りになっています。
建築年代は諸説ありますが、文化庁によると
江戸時代末期であると推定されています。
主屋、土蔵、便所が国の重要文化財に指定。 |
|
主屋(妻側)
国指定重要文化財 |
|
|
|
主屋(平側)
国指定重要文化財 |
主屋(左)、便所(右)
いずれも国指定重要文化財 |
|
|
|
|
城山天守閣展望台から和田家住宅を望む
土蔵(左)、主屋(中央)
いずれも国指定重要文化財 |
茅葺屋根の棟部 |
|
|
|
|
一階天井の太い梁 |
茅葺屋根の庇部 |
|
|
■昼食
荻町集落内にある「食事処 いろり」。
飛騨・白川郷・五箇山で採れた
新鮮な山菜、野菜などをふんだんに使った
料理を堪能することができます。
「飛騨牛朴葉みそ焼定食」を注文。
朴葉の上で飛騨牛とみそを焼いて食べます。
牛肉の旨味と香ばしいみそが調和して、とても美味。
ニジマスの甘露煮も絶品。
そばと堅豆腐は素朴な感じの味でした。
おいしくいただきました。 |
|
|
|
|
|
|
飛騨牛 |
|
|
|
|
ニジマスの甘露煮
|
素朴な味のそば |
|
|
昼食後、集落内を少し散策。
五平餅も食べました。
最後に、
合掌造りの建物をそのまま活かして作られた
「文化喫茶 郷愁」でほっと一息。
白川郷の風景を楽しみながら
コーヒーを味わいました。
続いて富山県に戻り、
五箇山の合掌造り集落に向かいます。
この頃から雨脚が強くなってきました。 |
|
稲穂と合掌造り |
|
|
|
|
|
|
|
|
五平餅 |
文化喫茶 郷愁からの眺め |
|
|
■五箇山
富山県の南西端、
庄川沿いに位置する自然豊かな地域。
この地域は有数の豪雪地帯であり、
そのような風土から傾斜の急な大きな屋根を持つ
合掌造りの家屋が生まれました。
五箇山は40の小さな集落の総称ですが、
「世界文化遺産」に登録されているのは
相倉と菅沼の2集落だけです。
合掌造りが立ち並び、
のどかな山村風景が見られるこの2集落は、
昭和45年(1970年)に国の史跡に指定、
平成6年には重要伝統的建造物群保存地区として
選定されています。
まずは菅沼合掌造り集落へ。
■菅沼合掌造り集落
豊かな自然に囲まれたこの集落には
9戸の合掌造り家屋が現存しています。
土蔵や板倉などの伝統的な建物や、
雪持林や茅場などの山林をも含めた地域も
史跡に指定されており、
観光地化されていないのが魅力です。
集落内には
江戸時代の主産業を伝える「塩硝の館」や
五箇山の歴史と伝統を学ぶことができる
「五箇山民俗館」があります。
|
|
|
駐車場のある展望広場から国道156号線沿いに
少し下ったところから菅沼合掌造り集落を一望 |
|
|
右手前に見えるのが「塩硝の館」 |
|
|
|
|
|
けっこう強い雨が降ってます |
|
|
|
|
|
五箇山民俗館 |
続いて相倉合掌造り集落に向かいますが、
途中にある国指定重要文化財の「村上家」に立ち寄り。
|
|
■村上家
五箇山地方の中でも、
古い時代の建築様式を改造せずに
今に伝える代表的建造物。
国指定重要文化財。
一重四階、切妻造り茅葺、戸口は妻入りで、
高さ11.0m、幅10.7m、奥行20.4m。
合掌造りの中でも最大規模の農家。
天正年間(1573年~1593年)に建設されたと
伝えられており、約400年の歴史を伝える
貴重な合掌造り家屋です。
建物内には
江戸時代に五箇山の主産業といわれた塩硝製造や
和紙製造等の民族資料数千点が展示されており、
五箇山の生活史を見ることができます。 |
|
国指定重要文化財 |
|
|
|
|
重要文化財指定書 |
囲炉裏のある居間 |
|
|
|
|
二階 |
民族資料の展示 |
|
|
|
|
屋根組みには釘を一本も使わず
丈夫な縄で固定されています |
煙に燻されて黒光りしています |
続いて相倉合掌造り集落へ。
|
|
■相倉合掌造り集落
庄川左岸の段丘上に位置し、
ゆるく傾斜する細長い台地に広がる集落。
合掌造りの建物が新旧民家と寺、道場、
小屋などを合わせて24棟あります。
現存する合掌造りの多くは
江戸時代末期から明治時代に
建てられたものですが、
最も古いものは17世紀に建てられたと
考えられています。
合掌造りを中心とする家並、道路、田畑、
水路、茅場、雪持林などからなる景観は、
おおよそ明治から昭和初期にかけての様相で、
懐かしく美しい風景を現在に伝えています。 |
|
|
|
|
|
駐車場から徒歩10分くらい登ったところにある
展望台より相倉合掌造り集落を望む |
展望台より少し下ったところより撮影 |
|
|
|
|
すすきと合掌造り |
|
|
|
|
|
|
|
最後にちょっとブレイク。
駐車場脇にある「合掌茶屋 相倉屋」。
「甘酒」、「冷やしあめ」、「栃餅」を注文。
雨の中の観光で疲れていたので、
甘い飲み物は最高でした。
栃餅も素朴な味でおいしかったです。
これにて本日の観光は終了。
本日の宿のある金沢に向かいます。 |
|
|
栃餅 |
|
|
|
|
冷やしあめ |
甘酒
(一応断っておきますが、アルコールは含まれていません) |
|
|
■本日のお宿
金沢城公園に隣接する「金沢白鳥路 ホテル山楽」。
和と洋の魅力を併せ持った金沢文化と
大正ロマンの情緒漂うクラシックホテルです。
エントランスに足を踏み入れると
赤絨毯にステンドグラス、重厚感のある
格子天井と照明が目に飛び込んできます。
館内もエレガントで気品溢れる空間となっており、
金沢市内では珍しい天然温泉も併設されています。
|
|
|
|
■夕食
金沢駅ビル内にある「加賀屋 金沢店」。
「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で
36年連続総合1位を受賞した
和倉温泉の旅館「加賀屋」直営の和食店です。
四季折々の海の幸や加賀野菜を使用した
会席料理などのメニューがあり、
加賀屋の味を手軽に味わうことができます。
石川の味覚を堪能できる「かがやき」を注文。
献立は下記のとおり。
・口取り
・お造り盛合わせ
・能登の珍味「干し口子」
・郷土料理「えびす」
・治部煮
・季節の茶碗蒸し
・魚介と加賀野菜天麩羅
・石川県産こしひかり
自家製じゃこ
・加賀麩味噌汁
・加賀のお漬物
加賀屋の贅沢な雰囲気を味わうことができ、
味も献立も満足のいく料理でした。
ごちそうさまでした。 |
|
かがやき |
|
|
御重の引き出しを開けると出てくる「口取り」
(食膳の初めに出される皿盛り) |
|
|
|
|
お造り盛合わせと干し口子(ナマコの卵巣を干したもの) |
郷土料理「えびす」
溶き卵を生姜のきいただし汁に流し込み寒天で固めたもの |
|
|
|
|
治部煮(こちらも金沢の代表的な郷土料理)
鴨肉、麩、しいたけなどの入ったとろみのある汁
薬味にわさびを使うのが特徴 |
季節の茶碗蒸し |
|
|
|
|
魚介と加賀野菜天麩羅 |
石川県産こしひかり、自家製じゃこ
加賀のお漬物、加賀麩味噌汁 |
|
|
|
|
|
|